それは、今から何年か前のある寒い日の夜のことでした。
何気なく目が覚めてしまい、時計を見ると4時くらいだったように思います。
さて、寝直そうかと思ったんですが、そのときに変な事に気が付きました。

私の枕元には、目覚まし時計の他に、電話が置いてあったのですが、充電器の小さな明かりを反射するものがいました。
「あれ?」
と思って、見上げてみると、
そこには、アフロヘアーの大柄な黒人女性が居ました。
私は一瞬、女性の泥棒かと思ったんですが、すぐにおかしな事に気が付きました。
その女性の下半身は、畳の中に消えていて、上半身だけだったのです。
私が呆然として見つめている間に、その女性は少しづつ、下に向かって消えて行ってしまいました。

顔が消えるとき、にやにや笑っていました。

よく、壁から人が生えているとか、天井から人がぶら下がってくる等の話を聞きますが、実際にお目にかかるのは、これが初めてでした。



投稿者:夜香さん