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今から10年程前、友人のお姉さんが体験した話です。 当時、そのお姉さんは大学を卒業したお祝いに仲の良かった男女5〜6人で卒業旅行に行ったそうです(何処に旅行に行ったのかは聞きませんでした)。 そして、旅行先で宿を探し、飛び込みで適当なホテルに入りました。 そのホテルは最近新館を新築した大きなホテルでした。 そのホテルの支配人は飛び込みだというのにもかかわらず、快く泊めてくれたそうです。 あいにく、その日は本館が満室のため、お姉さん達は新館の方に案内されました。 支配人の話では、その日新館の宴会場では、大きな会社の宴会が数件2〜3件入っているため、 「少々騒がしいかも知れない…」との事でしたが、当のお姉さん達も飛び込みで来た手前、そのことは了解して泊まることにしたそうです。 その後、お姉さん達は料理に舌鼓を打ち、お風呂に入ったりしてくつろいでたそうです。 ですが、部屋の2階にある宴会場で行われている宴会は、夜の10時を過ぎても終わる気配がありません。 さすがに、この時間になっても宴会が続いているというのは、ちょっとおかしいと思ったのか、メンバーの一人がフロントに電話したところ、宴会はもうとっくに終わっているとの事でした…。 しかし、相変わらず2階の宴会場からは騒がしい声が聞こえてきています。 おかしいと思ったメンバーはその宴会が行われていると思われる大宴会場に足を運びました。 2階の大宴会場の前に行くと、その扉の内側からは相変わらずザワザワと騒がしい声が扉の外まで聞こえています。 得体の知れない声を前に、メンバーが恐る恐る扉を開けた瞬間! …… ! …… それまで聞こえていた声がウソのように、宴会場は水を打ったように静まり返っていました。 当然、誰も宴会場にはいなかったのです…。 ※ ※ ※ 怖くなったメンバーは慌てて部屋に戻ると、そのまま寝ようと言う話になりました。 部屋に戻る暫くすると ・・・・・・コンコン・・・・・・ 誰かが部屋の扉を叩く音がします。 誰だろうと思いつつ一人が扉を開けました。 でも誰も居ません…。 いたずらかな?と思いつつ扉を閉めました。 しばらくすると、 ・・・・・・コンコン・・・・・・ また扉を開けました。でも誰も居ません…。 子供のいたずらかと思いフロントに訪ねると、その日新館には自分たち以外は誰も泊まってないとのことでした。 一同は水を打ったように黙ってしまいました。 そうしていると、また ・・・・・・コンコン・・・・・・ また扉を叩く音がします。一人が扉を開けようとしたときに 「待って」 一人の実家が神社だと言う女友達が言いました。 そして、彼女は扉に向かって 「貴方は幽霊ですか? はいなら一回、いいえなら二回扉を叩いて下さい。」 と言いました。 すると、 ・・・・・・コン・・・・・・ 1回扉が叩かれました。 「やっぱり…」 と彼女は言いました。 その後、ずっとノックの音を使って色々な事を幽霊に聞きました。 そして解った事は、昔、ここにホテルが出来る以前に、病院が建っていたと言う事。 その病院は特殊な伝染病や細菌兵器の開発などをしており、その特殊な性質のために一般には一切公開されていなかったと言う事。 そして、空襲によりその病院は跡形もなく無くなってしまったとの事でした。 それ故に、その後供養等もされず、ずっと放って置かれていると言う事が解ったそうです。 彼女は聞きました。 「供養をして欲しいの?」 ・・・・・・コン・・・・・・ と1回返事が来ました。 では何時に供養して欲しいかと聞くと、 ・・・コン・・・コン・・・コン・・・コン・・・コン・・・コン・・・コン・・・コン・・・コン・・・ …9回鳴りました。 「明日の9時ですね?」 ・・・・・・コン・・・・・・ 「他にも供養して欲しい方がいるのですか?」 ・・・・・・コン・・・・・・ 「では、何人くらい居るのですか?」 ダン!ダン!ダン!ダン!ダン!ガン!ガン!ガン! バン!バン!バン!ダン!ダン!ダン!ダン! バン!バン!バン!バン!ガン!ガン!ガン!ガン! バン!バン!バン!ガン!ガン!ガン!ガン! ダン!ダン!ダン!ダン!ガン!ガン!ガン!ガン! その部屋の、ありとあらゆる所から叩き付けるような返事が返ってきたのです。 あまりの恐怖に、その場にいた全員が気を失ってしまったそうです…。 ※ ※ ※ そして次の日の朝、目覚めた時には、もう部屋を叩く音はしていませんでした。 時計を見ると朝の8時半! その後は急いでお払いの準備をして、何とか事なきを得たそうです…。 投稿者:忍さん |
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