これは友人から聞いた話です。
F県の海側にある国道で、霊感が少しでもある人は必ず見るという場所での実話です。
その場所は道路の下にある人が二人並んで歩けるくらいの、細く暗いトンネルでした。
(私も行ったことがありますが、現地を見た瞬間、背筋が寒くなったので入るのはやめました)
その友人は、いつもそのトンネルの近くを通って帰宅するのですが、そのたびにトンネルの中には、得体の知れない何かがいる感じがするそうです。
夏休みに入る1週間ほど前。
友人はいつものように「いやな感じがするな」と感じながらも、なるべくトンネルに目を合わせないよう歩いていました。
しかしその日、何かの拍子に、ついトンネルへと目をやってしまいました。
とたんに金縛りに襲われ、体が動かなくなり自転車ごと倒れたまま、起き上がることもできなくなってしまいました。
金縛りで動けず、倒れたままトンネルを見やると、トンネルの中か
白い手だけが現れて、彼にゆっくりと手招きをしていました。
やがて、体の自由が戻った彼は大声を上げ、泣きながら走ってその場を立ち去ったとの事です。


ここでの目撃者がもう1人います。
夜、この近くにあるお寺の住職が、お酒を飲んでお寺に帰る途中、トンネルのそばを通ると、中から住職を呼ぶ声が聞こえてきました。
酒でかなり酔っていた住職は、その声に誘われるようにトンネルの中へと入って行ったそうです。
そこには、トンネルの漆黒の闇に浮かんでいる
白い手だけがありました…。
住職は、必死にお経を唱えたそうですが、そのまま記憶が無くなってしまい、気が付くと、トンネルの真ん中で寝ていたとの事です




投稿者:新妻藤男さん