中学生の時、部活をやっていて夕方7時ぐらいに家路を歩いていた時のことです。
私の中学の近くには「七つ墓場」というのがあり、道を挟み一帯に7カ所、お墓が点在している場所があります。
そこは、暗く、狭い道で、ちかんもよく出没する場所だったので、日頃から「この道では気をつけるように」と言われているいわく付きの場所でした。
そういった道なので、いつもはあえてそこを通ることは無かったのですが、その日は部活動のため、いつもより大幅に帰える時間が遅くなってしまい、仕方なく近道であるその道を通って帰えることしました。

メインである道からは、何本か枝分かれする道があるのですが、さすがにお墓の前を通る程の勇気はなく、ちょっと遠回りにはなりますが、お墓の手前の道を右に曲がって、帰ろうと思い歩いていました。
私が右に曲がろうとしている所から、お墓の前の道までは約20mくらいありました。
周りは既に真っ暗になっていて、電柱の街灯が足元を照らしているだけです。
私は、足元の明かりをに目をやりながら歩いていました。
曲がろうと思っている、お墓手前にある分かれ道はもうすぐです。
ふと見ると、道のちょっと手前にある電柱の下に何かが置いてありした…。
「何かな?ゴミ箱かな?」
私はそう思いながら、歩きながら近づいて行きました。
だんだん近づくに連れ、その置いてあるものの存在がわかってきました…。

「…あ、……足……だ…」

電柱の下には、ひざから下だけの足が立っていました…。
「どうしよう…」
驚きで足がすくんでしまった私の視界に、何かが飛び込んできました。
「あ、上にも何か……」

「………首………!」

そこには電柱の外灯の直ぐ下あたりから、首が垂直にぶら下がっていました。
私は、無我夢中で近くにある友人の家まで走って逃げました。

あれから、その場所を夜に通ることはありません。
昼間もあまり、いい気がしない場所です…。



投稿者:ユカコさん